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パナソニック 太陽光発電パネルの出力温度係数を向上

2017.05.26

カテゴリー :太陽光

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 住宅用太陽光発電システムでトップシェアを持つパナソニックエコソリューションズ社(北野亮社長)は、住宅用太陽光パネルP247αPlusやP252αPlusなど含む現在の主力製品において、出力温度計数-0.258%/℃を実証し、世界最高水準となったことを5月24日付で発表した。
 これまで同社の出力温度係数は-0.29%/℃としてきたが、ノルウェーのオスロに本部を置く自主独立財団DNVGLの試験により、従来値を0.032ポイント上回る-0.258%/℃に技術向上したことを実証した。
 太陽光発電パネルは、温度が上昇するとバンドギャップが縮まり、取り出す電流は微増するが、電圧が大きく下がるため、変換効率が低下してしまう。その低下の度合いを表した指標を出力温度係数というが、一般的な多結晶シリコンパネルの場合、出力温度係数は-0.50%程度であるとされ、温度が1℃上昇すると変換効率は0.50%低下する。
 パナソニックは、自社製太陽光パネルの特長の1つである変換効率と、上記の温度特性により「75℃時の変換効率は一般的な多結晶パネルに比べ46%も向上する」としている。
 今回の成果は独自のヘテロ接合技術の改善をさらに進化させたことで実現したとし、現在の商品に関連技術は導入されている。

※一般的なシリコン系太陽電池の変換効率を15.6%、出力温度係数を-0.50%/℃、HIT®の変換効率を19.6%、出力温度係数を-0.258%/℃で計算

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